November

遠く滲んだ願い事も、剥がれ落ちたまま。
溶けた声が君を指して、
遠く、朝を呼んだ。

日の届かない場所で、眠る君と。

こぼれ落ちた日々を、今は誰が生きているのか。
僕は空を見ている。
君が居た季節が留まる場所で。

僕らをとらまえる混乱ですら、愛せる人間であればよかったのに。
後悔は流れ去る水のように、一片の余剰をも残すことはない。

祈る声を忘れながら、移ろう季節が。
伸びた髪を揺らすたびに、
また立ち止まった。

その声と姿へ届かない手に残る、何の意味もない温もり。
棄てられたら。

誰も触れない綺麗な悲しみを前にして、
この夢が終わること、受け入れて歩いた。

だけど君の声に、どんな慰めも及ばなくて。
歩き出した道は、君が居た季節のままだった。
僕は空を見ている。
滲んだ願い事が消えないように。

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